EDITORIAL REPORT
編集部レポート
夏休みの自由研究にも◎。庄原の自然の中で、心が整うはた織り体験

夏休みの自由研究にも◎。庄原の自然の中で、心が整うはた織り体験

夏休みがやってきましたね!
せっかくの長い休みを、ただ過ごすだけじゃもったいない。普段はできないような体験を通して、子どもに思い出を残してあげたいものです。今回は“夏の特別な体験”を探している方に、里山で自然に癒されながらはた織り体験ができる、とっておきの場所、「里呼織り(りこおり)工房」をご紹介します!自由研究にもぴったりで、大人にとっても心がほぐれる癒しの時間になること間違いなしです。

里呼織り工房ってどんなところ?
里呼織り工房

里呼織り工房は、庄原市口和町永田にある隠れ家のような工房で、木造の建物の中にははた織り機が3台あります。すてきな空間の中ではコースターやティーマット、マフラーなどのはた織り体験ができます。
里呼織り工房

教えてくれるのは、講師の脇坂より子さん。
17年前に広島市内からご主人の実家へIターンし、ここ口和町ではた織り体験の活動をスタートしたそうです。 明るくておしゃべり上手な脇坂さんとの会話はとても楽しく、すぐに打ち解けることができました!

初めての機織り体験は想像以上の楽しさと達成感が味わえた
里呼織り工房


こちらが今回使ったはた織り機。こんなに間近で見るのは初めてで、その大きさと複雑な構造に思わず見入ってしまいます。すでに脇坂さんが季節に合わせた色の縦糸を準備してくれていました。

裂き織りを初体験!
里呼織り工房


今回体験したのは「裂き織り(さきおり)」という技法。 使わなくなった布団カバーや衣類などを細く裂き、横糸として再利用する、昔ながらの織り方です。

「古くなったものでも、こうして工夫したら使えるの。」と、脇坂さん。素材を無駄にせず、もう一度命を吹き込むような取り組みに、里山の知恵とあたたかみを感じます。まずは、事前に準備されている裂き布から自分が使いたいものを選びます。出来上がりを想像しながら選ぶ工程にすでにワクワクしてしまいます。
里呼織り工房

いよいよ体験スタート!
里呼織り工房

足元のペダルを踏みながら、「シャトル」と呼ばれる糸通しの道具を縦糸の間に入れて、トントンと織っていきます。慣れない動きに最初はぎこちなく、自分にできるかな…と少し不安になりましたが、脇坂さんがユーモアたっぷりに指導してくれるので、楽しく進めることができました。だんだんとコツを掴むと、自然とリズムにのりながら作業を進めることができるように!「トントン、カタン…」と心地よい音とともに、布が出来上がっていく感覚がたまりません。
里呼織り工房

作業はシンプルですが、集中して繰り返しているうちに、いつの間にか無心になっている自分がいることに気づきました。
「子どもの自由研究に付き添ったはずが、親御さんの方がハマっちゃうことも多いのよ。」と、脇坂さん。はた織り体験は無心で没頭できる贅沢感にくわえ、布が出来上がっていく達成感が味わえるので、大人がハマるのも納得です。

完成品に大満足!
里呼織り工房


約1時間で、長さ30cmほどのティーマットが完成しました!自分の手で織ったからこそ、愛着もひとしお。縦糸が一緒でも選んだ裂き布によって表情が変わるため、それもまた面白いところだと思いました。「早く家で使いたいな。」と思える、大満足の仕上がりです。
今回は作業時間が約1時間、材料費が1,000円だったので、体験料金は2,000円でした。
作るアイテムやかかる時間によって料金は変わるため、事前に相談してみるのがおすすめです。

里山・庄原を存分に味わえるのもすてき
里呼織り工房

体験後、「ちょっと休憩しましょう。」と、脇坂さんがコーヒーを出してくれました。小皿には、フキの砂糖漬け、庄原名物の乳団子がのっています。フキの砂糖漬けは脇坂さんの手作りなのだそうで、優しい甘さが体に染みわたります。
「わざわざ体験に来てくれた方に少しでも庄原のものを食べてもらおうと思ってね。」と、脇坂さんがにっこり笑います。はた織りだけでなく、里山での体験そのものを楽しんでもらいたいという、思いが伝わってきます。おしゃべり好きな脇坂さんとの会話も弾み、「もう少しここにいたいな。」と思えるほど、心地よいひとときでした。
里呼織り工房

休憩のあとは、「庭を見せてあげる!」と、脇坂さん。
案内してもらいながら、工房のまわりを散策しました。
とても広い敷地ですが、どこも手入れが行き届いていて本当に美しく、まるで小さな里山風景が広がっていました。
「今度こんにゃく作り体験もするから、またおいでよ。」と、にこにこしながら話す脇坂さん。この工房では、季節に合わせてさまざまな“暮らしの体験”ができるそうです。絶対にまた訪れたいと思える、心に残る場所のひとつになりました。

ゆっくり流れる里山時間を堪能しよう!
里呼織り工房

里呼織り工房は、ただ布を織るだけの場所ではなく、庄原の静かな自然の中で日々の忙しさから少し離れ、自分のリズムを取り戻すことができるような、場所でした。
子どもも大人も夢中になれるはた織り体験を通し、心が整う“里山時間”を、ぜひ味わいに来てくださいね!

里呼織り工房
庄原市口和町永田615-75
電話番号:0824-89-2501
営業時間:10:00~もしくは13:00~(都合に合わせることも可能)
予約方法:要予約※電話連絡のみ
体験料金:体験時間 1時間 1,000円+材料代1,000円〜(税込)
(電話予約の際に織りたいものをお伝えください)

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