
初めての登山でも安心!絶景&絶叫!?レトロジープでガイドと巡る比婆山を体験してみた
登山を楽しみたい……だけど経験がない人にとって最初のハードルは高いもの。そんな人におすすめなのが、ひろしま県民の森の「比婆山連峰ご案内プラン」です。比婆山に詳しいガイドさんと一緒にジープで巡るので、短時間で山を丸ごと満喫できる、安心&お得な内容のこのプラン!今回は、実際に登山経験がない編集部のメンバーと体験してきました。
ジープで巡るのは登山で人気の比婆山連峰!
国の指定天然記念物のブナ純林が覆う比婆山連峰は、広島県と島根県の県境に位置します。比婆道後帝釈国定公園の一角ですが、大部分がひろしま県民の森のエリア内に含まれているため、スキーやキャンプ、登山などの比婆山を使ったアクティビティが楽しめるよう整備されているのが特徴です。
かつては、比婆山の管理道を含めた土地開発の案があったものの実行には至らず……。舗装されていない管理道もその開発区間に含まれていたとのこと。
比婆山にはたくさんの文献が残っており、この土地開発に感するお話も。これらの詳しい話は今回の比婆山連峰ご案内プラン」に含まれているので、山を巡りながら合わせて比婆山の歴史に思いをはせてみてくださいね。
定番おすすめ!「イザナミ街道コース」
今回体験したのは、紫のラインの「イザナミ街道コース」。定番の観光スポットを案内してもらいながらトータル1時間半から2時間で回る、比婆山&登山初心者さんにぴったりの内容です。
公園センター発→管理道→立烏帽子駐車場→竜王山山頂(下車して散策ポイント)→比婆山公園線~熊野神社(下車して散策ポイント)→大規模林道→ヒバゴン出没地案内→公園センター着
途中、竜王山と熊野神社ではジープから降りて散策する時間があります。登山未経験で比婆山が初めてという人の申込が多いため、紅葉・神話・神社の比婆山の観光スポットをたくさん詰め込んだ内容にしたそう。時間内に行ける範囲であれば、リクエストに応じてアレンジをしてもらえるのも比婆山に詳しいガイドさんがいる魅力です。
ちなみに……今回は熊野神社から大トチに変更してもらいました!
今回のコースは1人3,000円、2・3人なら5,000円となります(最大3人)。
1時間で巡る竜王山コースならサクッと山頂体験を
黄色いラインのコースは、竜王山までの往復コース。こちらも竜王山山頂で下車できるので、サクッと山の空気を楽しみたい人におすすめです。所要時間は約1時間。1人2,000円、2人以上の場合は3,000円となっています(最大3人)。
いざ出発!ジープに乗って比婆山連峰を満喫
今回体験するのは「イザナミ街道コース」。そして、今回旅のお供となるのがこちらのジープです!取材日は前日夜から朝方まで雨が降り、雨は上がったもののあいにくの曇り空。とはいえ、天気によって表情が変わるのが山の面白いところ!
わくわくした気持ちで乗り込み、いざ出発!!
出発早々「管理道」がまるでアトラクション!
ひろしま県民の森を出発したら、すぐに管理道に入ります。舗装されていないオフロードをジープでガタゴト走って行くのですが……。想像よりもジープが跳ねる!後ろの座席は遮るものがないので、今にも外に投げ出されそうな勢いです。編集部メンバーの悲鳴にも近い笑い声が響いていました。
「これ、映画で後ろから恐竜に追いかけられ、必死で逃げるシーンのやつ~!」
ぴょんぴょん跳ねる体を落とさないよう、必死にジープにしがみつきます。
助手席は後部座席より振動は少ないものの、ドアがないので、油断したら落ちそうというスリルがあります。(笑)
そんなアトラクションのような体験をしながら進んでいくと、外の景色と空気は、出発したときとまったく別物になっていきます。
比婆山の歴史や構想、木々の話など……。ガイドさんの話に耳を傾けながらも変わっていく景色を堪能。取材したときは、まだ山が青々としていましたが、これから涼しくなると一気に紅葉が色づき始めるそうです。紅葉のトンネルを進むコースは、うっとりすること間違いなし。
話しているうちに、あっという間にブナ林のエリアになりました。
ジープの振動で写真はどれもブレてしまいましたが、いつか比婆山の御陵も見に行きたい……!と思えるブナ林で迫力がありました。
いつしか木々を見下ろすくらい登ってくると、雲の中に入るように。ひんやりした空気が気持ち良かったです。
竜王山山頂付近で下車して山頂の絶景体験
竜王山の山頂麓、キャンプ場の近くにジープを停め、最後は歩いて山頂を目指します。傾斜もゆるく歩いて5~10分程度なので、山登りをしたことがなくても安心です。
さすが山頂!空と一体化しているような気持ちになれる、開放感のある景色です。山頂は、標高1,256m。東京スカイツリーの約2つ分の高さです。
次は晴れた日にリベンジしたい……!
食べられる山草を聞いたり、山の楽しみ方を教えてもらったり……自然のワクワクを満喫。
竜王山の楽しみ方のひとつが、近くのキャンプ場で前日から泊まり、日出を見ること。雲と空のコントラストを見られるのが、朝だけなのだそう。紫や赤がかった空の色が幻想的で一度見たら忘れられない体験となります。
「竜王山コース」の場合はここで折り返し、帰路につきます。
大トチで神秘の力を浴びデトックス
通常コースは熊野神社で下車し参拝しますが、今回は大トチへ。時間や距離が大きくオーバーしなければ、お客さんの要望に応えてアレンジしてもらえるのが良いところ。
下車して大トチを目指して歩きます。川のせせらぎと土の匂いで癒されます。紅葉の季節は、また違う景色を楽しめそうです。
国の天然記念物に指定されている大トチを前に、思わず深呼吸。高さ30mで自然の力強さを感じられます。
熊野の大トチは、中に人が10人程度入れるくらいの大きな空洞があるのが特徴です。実際には入れませんが、ロープの外から中を覗くことができました。
竜王山山頂とは違った野草が生えており、ここでもガイドさんによる野草の話が聞けました。野草好きな私にとって至福の時間となり、今度は山菜を採りに来たいと思います!
大トチの詳細はコチラ
帰路につくと、今度は杉林に景色が変わります。木々が変わると山の香りも変化し、行き道とは違った光景で最後までテンションがあがりっぱなし!帰路は舗装された道を走るため、行きよりリラックスして自然に身をゆだねられました。
最後はヒバゴン出没地案内!見られたらラッキーかも!?
最後に寄るのは、ヒバゴン出没地です!最近、再び巷で話題となっているヒバゴン。いるのかいないのか……!?ヒバゴンが出たとされる場所を紹介してもらいます。
ヒバゴン出没地にはヤギがおり、特別に餌やり体験をさせてもらいました。「お客さんの興味があることを体験してもらう」というホスピタリティを感じられる2時間になりました。
無事帰還!楽しすぎてテンション高めで解散
無事、ひろしま県民の森へ帰ってきました!ホッとしたような寂しいような……。(笑)
後部座席は椅子が小さいうえに振動が激しいので、終始体がこわばっており、下車すると緊張から一気に解放されました。
今回一緒に体験をした編集部メンバーも「これは絶対子どもが喜ぶ!」「面白過ぎて笑いが止まらない。なんで知らなかったんだろう」と、大満足の様子!大自然に触れた清々しい気持ちと、筋肉痛をお土産に体験終了です!
ジープで比婆山を丸ごと楽しもう!
ジープで巡る比婆山探索は、毎年春頃から紅葉が終わりを迎えるまで開催しています。春には瑞々しい木々の青さを楽しめ、夏は青空と入道雲のコントラスト、秋は紅葉に包まれる……。登山をしたことがない人にとって山はハードルが高くなりがちですが、ジープのプランなら手軽に山頂まで行くことができますよ。なお、今回紹介したプランは予約が必須のものになります。事前に電話でお問い合わせのうえ、普段とは違う登山体験をしてみてくださいね。
ひろしま県民の森の基本情報
住所:庄原市西城町油木156-14
電話番号:0824-84-2020
定休日:公園センター(宿泊、レストラン、日帰入浴)は2023年4月1日より当面休止
営業時間:8:00~18:00(電話対応 8:00~17:00)
公式HP:https://hiroshima-kenmori.com/