EDITORIAL REPORT
編集部レポート
春の吾妻山を親子で楽しむ!草花と触れ合う自然体験

春の吾妻山を親子で楽しむ!草花と触れ合う自然体験

はじめまして、あかりです。庄原市で生まれ育ち、現在は夫と3人の子どもたちと広島市で暮らしています。毎月のように帰省するほど庄原が大好きで、その地元愛をきっかけに、このたび庄原旅編集部のライターとして活動させていただくことになりました。これから庄原の魅力を、自分らしい目線で発信していきたいと思っています。よろしくお願いします!

さて、子どもの頃は当たり前のように眺めていた庄原市の景色も、大人になって見ると、その魅力に改めて気づかされることばかり。そんな自然を楽しめる場所があればうれしいですよね。今回は息子と一緒に、吾妻山で行われた「吾妻山 春の草花ウォッチング!」に参加してきました。実際の体験内容を、詳しくレポートします。

無料で参加できる!「吾妻山 春の草花ウォッチング!」はどんなイベント?

イベントを開催しているのは、庄原市立比和自然科学博物館です。地域の自然や生き物について学べる施設で、展示や観察会などを通して、庄原の豊かな自然にふれることができます。観察イベントのほかにも、昆虫標本づくりや化石の発掘体験など、子どもから大人まで幅広く楽しめる公開講座を多数開催。自然や生き物に触れる学びの場としておすすめです。

庄原市立比和自然科学博物館についてはコチラ

学びと体験がそろう充実の人気イベント

今回の「吾妻山 春の草花ウォッチング!」は、8年続いている参加費無料で開催される人気のイベント。専門のインストラクターと一緒に吾妻山周辺の草花を観察しながら、名前や特徴を学べます。無理なく山道を歩ける方であれば誰でも参加でき、自然観察に慣れていない方にもおすすめです。

参加者は初めての方とリピーターが半々ほどとなっているそう。庄原市民はもちろん、市外からの参加者も多く、普段なかなか触れることのできない自然環境の中での体験を目的に、多くの方が参加しています。「吾妻山 春の草花ウォッチング!」は毎年4月頃に開催され、募集情報は比和自然科学博物館のホームページフェイスブックで公開されます。

春の草花ウォッチング!現地での当日の流れとワクワク体験を紹介

当日の流れ
9:00〜 比和自然科学博物館前に集合・受付
9:10〜 館長あいさつ・班分け・現地へ出発
9:30〜 上湯川八幡神社・王居峠神社周辺で草花観察
10:30〜 吾妻山へ移動・道中でも草花観察
11:00〜 吾妻山ふもとを散策しながら草花ウォッチング
12:30頃 解散のあいさつ 現地解散

【9:00】比和自然科学博物館前に集合

当日は、9時に比和自然科学博物館前に集合。受付をすませたあと、参加者は班ごとに分かれます。親子連れや自然が好きな方など、さまざまな参加者が。どんな草花に出会えるのかと期待が高まりました。館長のあいさつやインストラクターの方々の紹介が行われたあとは、各自の車で現地に出発 。道中の分かれ道にはガイドの方が立って案内してくださっていたので、初めての方でも迷う心配なし!

【9:30】天然記念物の神社から始まる草花観察

てっきり最初から吾妻山へ向かうのかと思っていましたが、まず向かったのは、上湯川八幡神社と王居峠神社です。どちらも木々に囲まれた静かな場所で、草花ウォッチングにぴったりのロケーション。インストラクターによると、神社周辺は人の手があまり加えられていないため、昔からの草花が今も多く残っているとのこと。

晴れの日とは違う草花の表情

当日は雨がぎりぎり降らないような天気だったので、閉じるように咲いたキクザキイチゲなど、晴れた日とはまた違った草花の表情を見ることができました。 参加していた子どもたちは、気になる草花を見つけるたびに足を止め、写真を撮りつつ「先生!これは何の花ですか?」と質問を連発。インストラクターの方は、すぐに草花の名前や特徴をていねいに教えてくださり、大人も子どもも興味津々でした。

不思議な形のマムシグサを発見

道端で、独特な形をした「マムシグサ」を発見しました。名前の由来は、茎の模様がマムシに似ていることからだそうで、その見た目に息子もびっくり!不思議な形を、じっくり観察していました。普段の生活ではなかなか出会えない植物を見ることができるのも、草花ウォッチングならではの楽しさです。神社周辺では1時間ほど草花を観察しました。

【10:30】吾妻山へ向かう道中での草花観察

吾妻山へ向かう途中で車を停めて、道端に咲く「オキナグサ」も観察しました。ふわふわした白い毛がかわいい植物でした。名前の由来は、お年寄りの髪のように見えることから翁草と呼ばれているそう。

【11:00】本格的な草花ウォッチングへ 

ついに吾妻山に到着。ここから約1時間半の散策がスタートします。この日の吾妻山は市街地よりも少し気温が低く感じられ、風があると肌寒い場面もありました。厚手の上着など、あたたかい服装がおすすめ。本格的な登山というより、吾妻山のふもとをゆっくり歩くので、登山に慣れていない方でも安心。急な坂道は少なく、冊子を確認しながら、景色や草花をしっかり観察することができました。 

スミレが広がる春の景色 

吾妻山のふもとにはスミレがたくさん咲いていて、小さな花畑のよう。ひとくちにスミレと言っても種類はさまざまで、オオタチツボスミレやニョイスミレなど覚えているだけでも約5種類のスミレを見ることができました。

そっくりな植物の意外な違い 

こちらは散策路に生えていたオオバギボウシ(左)とバイケイソウ(右)。隣同士に生えていて、ぱっと見はとてもよく似た植物です。同じ草かな?と思っていたのですが、「オオバギボウシは食べられるけど、バイケイソウは猛毒です」と教えていただきびっくり!葉柄があるのがオオバギボウシ、ないのがバイケイソウとのこと。似ている植物なのに全く違っておもしろい。

ネコノメソウの見分けに挑戦 

今回のウォッチングで、私が特に気になったのはネコノメソウの仲間たち。吾妻山の水辺付近でよく見つけた植物です。似ているように見えて、葉が1対のネコノメソウと、2対のヤマネコノメソウ、牡丹のような色合いのボタンネコノメソウなど、それぞれ少しずつ特徴が違います。見比べているうちに、違いが少しずつ分かるようになっていきました。

【12:00】迫力満点の鯉の餌やり体験まで

散策路の途中で立ち寄った池では、鯉の餌やりも体験しました。インストラクターの方のご厚意で、特別に用意してくれていたのは、味噌汁などに使われる「麩」です。池に投げ入れた瞬間、大量の鯉が一斉に集まってきて、その迫力に圧倒 !草花ウォッチングの合間の楽しいひとときでした。

【12:30】五感で感じるクロモジ

散策の終盤には、高級な楊枝としても使われているクロモジの木を観察しました。 葉に触れて香りを確かめると、ほんのりと爽やかな香り。枝の表面はつるつるとしていて、見た目だけでなく触感でも楽しめました。最終的には50種類以上もの草花を観察。短い時間の中でもたくさんの発見があり、改めて吾妻山の自然の豊かさを感じられる体験でした。気づけば1時間半が過ぎており、12時半頃に終了し、現地解散しました。

実際に参加して感じたおすすめポイントの紹介

知識豊富なインストラクターの方の学びがたくさん

インストラクターの原田さん

今回のイベントの参加者は30人ほどで、4班に分かれて行動しました。1グループは7人前後だったので、インストラクターの方のお話も聞きやすい。私たちのインストラクターをしてくださった原田さんは、草花の説明だけでなく、「昔はこのあたりで牛が放牧されていたんですよ」と、吾妻山に関わる話もたくさん話してくださいました。また、吾妻山がイザナギ・イザナミの神話と関係しているというお話もあり、自然だけでなく歴史や伝承についても知ることができました。 インストラクターによって注目するポイントや話の内容が違うのも、このイベントの楽しみのひとつです。植物だけでなく、歴史や自然との関わりについて知ることができ、より深く楽しめました。

解散後は博物館も楽しめる

解散後に、配布された冊子を提示することで比和自然科学博物館を無料で見学することも可能。館内では、昆虫の標本などが数多く展示されています。かなり充実した内容を無料で見学できるのは驚きで、思わず時間を忘れて見入ってしまいました 。周辺には飲食店が少ないため、お弁当などを持参するなどして、昼食後にゆっくり博物館を訪れるのもいいかもしれません。

庄原市立比和自然科学博物館の公開講座は季節ごとに楽しめる


「吾妻山 春の草花ウォッチング!」は毎年開催されている公開講座なので、毎年春に参加できる機会があります。また、秋は本格的に、吾妻山の山頂まで歩きながら自然を観察するコースもあり、季節ごとに違った吾妻山や庄原市の自然を楽しめます。
親子で一緒に楽しみたい方や、自然観察に興味がある方にとっては、学びと体験の両方を味わえる貴重な機会。吾妻山ならでは自然を感じたい方は、ぜひ一度足を運んでみてください。

ほかにも、昆虫採集や標本づくり体験、化石発掘体験、葉脈標本づくり講座など、庄原の自然を楽しみながら学べる公開講座も数多く開催され、季節ごとにさまざまな体験ができます。 イベントの1ヵ月くらい前から募集が開始されるので、比和自然科学博物館のホームページやフェイスブックをチェックしてみてください。人気の公開講座は抽選制となっているものもあり、定員に達し次第締め切られるため、早めの確認がおすすめです。

春の草花ウォッチング!の基本情報

開催日:毎年春頃
集合:広島市立比和自然科学博物館
解散:現地解散
観察場所:吾妻山
参加費:無料
定員:30名程度
申込:電話(0824-85-3005)1ヵ月前くらいから募集開始
(申込受け付けは、平日の開館時間のみ)
持ち物:飲み物・昼食、歩きやすい服装・靴
※小雨決行

比和自然科学博物館の基本情報
住所:広島県庄原市比和町比和1119-1
開館時間:9:00〜17:00
休館日:年末年始(12月29日〜1月4日)・臨時休館日
入館料:一般310円、中学生以下無料
電話番号:0824-85-3005
公式HP:https://www.city.shobara.hiroshima.jp/main/education/shisetsu/cat01/01/post_197.html