比婆牛グルメ

すけあくろう

牛肉は100%比婆牛!お手製ハンバーグ
うみたて卵はとろ~り半熟がお好き?

【店内の温かな雰囲気が伝わってくるような手作りの木の看板】

「何、食べたい?」
「う~ん・・・ハンバーグかな。目玉焼きがのったやつ!」
こんな会話、ドライブ中の定番ではないでしょうか!?

 空気がきれい、水が美味しい、産直市が楽しい、そんなエリアに出掛けるとなぜだか、ハンバーグとか、カレーライスが食べたくなってしまいます。
それも店主の「手作り」が絶対!
 家庭でも作れるごくありふれた洋食メニューこそ、違いがよく分かるというものです。作り方は同じなのに、どうしてこんなに美味しいの?
 今日は、その「差」を検証してみましょう!

 ブルーの木の扉を開けると、そこは「多賀ワールド」!
店主の多賀祐司さん、御年6●歳。この地で店をはじめて27年目というから、それはそれは、庄原の食材を知り尽くしている方です。木のカウンターの向こうから声を掛けられると、なんだか某ドラマ『HERO』で俳優の田中要次さんが演じたバーのマスター風?に見えてしまい、何をオーダーしても「あるよ!」と言ってくれそうな気がしてしまいました(笑)。

【店内中が「多賀ワールド」! オールドアメリカンなカントリースタイル?をベースにした店内は、多賀さんの音楽にかける熱い想いが伝わってきます】

 ミュージシャンでもある多賀さん、店の裏手にある広い森の中でライブイベントを開催されており、有名ミュージシャンが訪れたこともあるそうです。店内の壁や柱にびっしりと書かれたサインをじっくり眺めるのも楽しいですよ!

「多賀さん、さっそく『比婆牛入りハンバーグ』お願いします!」
「ソースが2種類から選べますが、どちらになさいますか?」

2種類のソースとは、和風ソースとデミグラスソースのこと。和風ソースは最近エントリーされた新参モノらしいのですが、どちらも、すけあくろうテイストが加わった特製ソースということで、迷いに迷って・・・
「どちらがおススメでしょうか?」(迷ったら聞くが一番!)
「まぁ、人気はデミグラスが・・・定番じゃけぇね。でも和風の方が比婆牛の味がしっかり感じられると思うんよ。」
なるほど!
そもそも、ここのハンバーグ、「比婆牛入り」なんて控えめにいってますけど、比婆牛がどのくらい入ってるんですか? と聞いてみると、なんと7割!。
残りの3割は、ハンバーグだから豚肉を混ぜた方が美味しいってことで、あえて豚肉を合わせてもらっているのだそう。

「それって・・・『豚肉入り比婆牛ハンバーグ』じゃないですか!」

 その後も「メニュー名、変えたら?」とか「比婆牛ハンバーグでいいんじゃない?」とか、何度も突っ込んでみたのですが
「いや~ 比婆牛入り、でえぇよ(良いよ)」と最後まで控えめな多賀さんなのでした。

とにかく、牛肉は100%、比婆牛なんですよね。

そんな贅沢なハンバーグにお手製のグラタンもついて1,000円以下で食べられるなんて!!

【こちらはとろ~りチーズと目玉焼きがのったデミグラスソースのハンバーグ。モリモリに膨らんだハンバーグはかなりのボリューム】

 今回は、なかなか入らせてもらうことがない厨房にも潜入。この比婆牛入りハンバーグが焼ける様子を間近で見せてもらいながら、お話をうかがいました。

【豚肉が3割入っている比婆牛ハンバーグ、1個あたり200g也。油がしっかり馴染んだ鉄のフライパンで焼く】

【玉ねぎ、地元の生みたて卵の他、ごぼう、すりおろしたジャガイモが入った比婆牛ハンバーグ】

比婆牛:豚が7:3という割合だけでなく、挽き方にもこだわりがありました。長年のおつきあいで信頼しているお肉屋さんに、粗挽きと細挽きをブレンドしてもらっているのだそう。
ひと言に「挽き肉」といっても、どの部位を挽くかで脂の量が違います。赤身の部分なら粗く挽いた方が肉のうま味は感じやすい。一方で脂身の多い部分は細かく挽いた方が練ったときに、ハンバーグの生地全体に脂がいきわたるので、焼きあがったときにジューシーさが増すのです。こんな細部まで配慮された比婆牛ハンバーグ。(※筆者がどうしても「比婆牛入り」という控えめ表現を拒んでしまうので、ここでは以下、「比婆牛ハンバーグ」と記します!)

【とにかく、熱々を食べてほしい。地元の牛乳を使ったグラタン。 具材は、白菜や小松菜など季節によって変わる】

 その後も3回は器を回して、焼きムラができないようにします。こうすることで、あれだけ厚みがあっても中まで、絶妙に火が入るというわけです。
この間、お客さまのところには、ひと足早くできあがった熱々のグラタンが運ばれていきます。

このグラタンもまた美味!
収穫されたばかりの野菜、生みたての卵、新鮮な牛乳が、すぐ近くの産直市で容易に手に入るのも、この地で店をする特権ですね。
本当は、店で提供するメニューの材料すべてを庄原産にしたい、という多賀さん。でもどうしても冬は葉物が少なかったり、天候不良で手に入らないものがあったりします。近くの市で手に入らないものは、大手ストアで買うことになります。
 「結局、ぜんぶ、ぜんぶって言っとったら、値段を上げることになる・・・そうなったらお客さんに悪いよね」と悔しそうな多賀さん。できるだけ、良い材料で手作りしたものを熱々の状態で提供する、そしてできるだけ安くしてあげたい、というのが多賀さんのこだわりなのです。

そうこうしていると、ついに、比婆牛ハンバーグの和風ソースが完成!

【あまりに美味しそうで、ついつい写真を撮ってから食べたくなるが ここは1秒でも早く! 熱々のうちにひと口食べて】

【ハンバーグの厚みにもビックリ。生みたて卵の黄身がたまらない!】

【他のお客さまがいないときは、ゆっくりmusic談義でも。手前が店主の多賀祐司さん】
※撮影時のみ、マスクを外しています。

「ボリュームの割には、重たく感じないね。ペロッと食べてしまった!」
何年も前から時々食べに来ているというお客さんからも質問が。

「比婆牛を使うことのメリットはあるの?」

「もちろん! 地元のものということも当然あるけど、とにかく甘味とうま味が違う。僕は他のブランド牛は知らんのよ。他と比べて、というんじゃないんだけれど、比婆牛に出合ったときから甘味とうま味が違うと思った」

心底、比婆牛に惚れこんでいると言う多賀さん。

「それにね、この場所だからできることをしようと思って、広島市内の街中で店をやっていたのをやめてここに移ってきた。だから最初から、庄原のものを使いたいと思って始めたんよ。」

ハンバーグ、カレー、オムライス・・・家庭で作ることもさほど難しくない定番の洋食メニュー、それでもわざわざ庄原で食べたくなるのは、なぜなんでしょう。冒頭の答えがここにありました。

「必要な材料の産地と店の場所がイコール」

当たり前になっていると気が付かないことですが、野菜も卵も生乳(牛乳やチーズの原料)も、生きている食材は収穫された後も呼吸を続けます。流通が発達し、鮮度を保ったまま輸送できるようになったといわれる今でも、「とれたて」の美味しさに勝つことはできないのです。
広島市内で店を構えた経験もある多賀さんだからこそ、この地の食材の「超鮮度」に大きな魅力を感じたに違いありません。

特定の野菜や米の産地という地域は日本中にありますが、庄原は、野菜、比婆牛という銘柄牛、卵、乳製品など多彩な食材の産地であることが大きな特徴です。すけあくろうの多賀さんは、まさに「食材の宝庫、庄原」を証明してくれている一人だったのです。

店舗情報

店名 すけあくろう
住所 広島県庄原市一木町1758
電話番号 0824-72-9396
営業時間 11:00~14:30  
17:00~20:30
定休日 月曜日
ホームページ http://scar-music.arrow.jp/tagakusai/
備考 ※新型コロナウイルスの感染状況により、営業時間を変更することがあります。

取材・文/平山友美